イベントレポート:NVIDIA GTC 2025
AIアプリケーションを支えるSSDソリューション

2025年3月、キオクシアは、AI(人工知能)とアクセラレーテッド・コンピューティングの主要会議であるNVIDIA GTC 2025(以下、GTC 2025)に出展し、AIソリューションにおける高性能ストレージの重要な役割を強くアピールしました。

KIOXIA - Empowering AI キービジュアル動画(35秒)

GTC 2025はカリフォルニア州サンノゼで開催されました。SAPセンターでは基調講演が行われ、マッケナリー・コンベンション・センターは業界リーダー、研究者、テクノロジー愛好家でにぎわいました。今回のイベントには世界各国から2万5千人以上が現地参加し、会場は初日から最終日まで大盛況でした。GTC 2025は、AIや新しい技術の進展を支えるソリューションを中心にアイデアとイノベーションを共有する活発な交流が行われる場でした。

AIの応用やソリューションに関心を持つ多くの参加者で埋め尽くされた基調講演の様子
GTC 2025期間中、2万5千人以上の来場者で満員となった会場

122.88 TB NVMe™ エンタープライズSSD「KIOXIA LC9シリーズ」を発表

この展示会に合わせて、キオクシアは、生成AI向け大容量122.88 TBのNVMeエンタープライズSSDであるKIOXIA LC9シリーズを発表しました。KIOXIA LC9シリーズSSDは、AIワークロードを大規模にサポートするために、ベクターデータベースの性能向上や、高速なモデルトレーニングと推論を実現するように設計されています。これらのSSDがAIインフラストラクチャにおいてどのように新たな効率性をもたらすかについて、キオクシアの専門家とお客様やメディアとで意見が交わされました。

GTC 2025で発表したKIOXIA LC9 シリーズSSD
好評を博したKIOXIA LC9シリーズSSDのライブデモ

KIOXIA LC9シリーズSSDへのメディアの評価*

ServeTheHome

「これは市場で非常に注目されているセグメントであり、キオクシアの参入は非常に意義深いものです。AIクラスターが拡大する中、共有ストレージの容量はエクサバイト単位に達することが一般的です。(IT、データセンター設計者、その他ストレージを構築する)ユーザーは、HDDをSSDに置き換えることで、ハイブリッド・アレイよりも消費電力、設置面積、TCO(Total Cost of Ownership:総保有コスト)の削減が実現できることに気づきました。また、低容量のドライブから、2.5インチフォームファクターで122.88TBの容量を持つドライブに移行することで、ストレージシステムにおけるフラッシュの優位性が明確になります。」

forbes.com

「この新しいSSDは、最近発表されたKIOXIA AiSAQ™技術と一緒に使用することができます。この技術は、コストのかかるDRAMの代わりにSSDにベクトルデータベースの要素を保存することで、スケーラブルなRAG(Retrieval Augmented Generation)のパフォーマンスを向上させます。」

StorageReview

「AI、特に学習と推論において求められるストレージの要件は常に進化し、その時々に利用できる技術の限界を超え続けています。大規模モデルには膨大なデータセットが必要であり、KIOXIA LC9シリーズのような高密度SSDは、これらのワークロードを効率的に管理するために不可欠です。このSSDは、膨大な学習データを1台のドライブに保存できるため、特にRAGアーキテクチャを利用するAIシステムにおいては、システムの複雑さを軽減し、データアクセスの速度を向上させることが可能になります。」

  • 各記事が英語以外に翻訳され、内容に齟齬がある場合は、英語版が優先します。

AIが求めるデータ量の増大に挑む

キオクシアのブースでは、KIOXIA AiSAQ(KIOXIA All-in-Storage ANNS with Product Quantization)技術のライブデモを行いました。このデモでは、KIOXIA CD8PシリーズPCIe® 5.0 NVMeデータセンターSSDを使用し、AI向けのストレージソリューションのパフォーマンスを実演しました。KIOXIA AiSAQ技術がどのようにデータ処理の効率を向上させ、AIワークロードをサポートするか、参加者に実際に体験いただきました。

キオクシアは、展示会場のシアターセッションに登壇し、生成AIシステムがコンピュート、メモリ、ストレージリソースに与える影響について解説しました。特に、これらのシステムがDRAMの需要を増加させ、さらにはコストを引き上げている点を指摘しました。そして、この課題に対してキオクシアがどのような取り組みを行っているかについて詳しく説明しました。このプレゼンテーションでは、AIワークロードにおける効率性を向上させるための新しいアプローチや、DRAMへの依存度を下げながらストレージパフォーマンスを向上させる方法についての洞察を示しました。

さらに、「AIシステムにおけるDRAM使用量を削減しながら、ベクターデータベースのパフォーマンスを向上させる」というタイトルで、キオクシアがDRAMへの依存度とコストを削減しつつ、ベクターデータベースを拡張する方法の開発に至った経緯を詳しく説明しました。フラッシュメモリとオープンソースソフトウェアを活用することで、キオクシアはAIワークロードに対するデータ需要の増加を管理するための、より効率的でコスト効率の高いアプローチを提供します。

このセッションを見逃した方は「NVIDIA On-Demand」で視聴可能です。ぜひご覧ください。

多くの参加者を集めたKIOXIA AiSAQ技術のプレゼンテーション
参加者にKIOXIA AiSAQ技術のライブデモを説明

KIOXIA AiSAQ™ ソフトウェア ダウンロード

KIOXIA AiSAQ™はオープンソースソフトウェアです。GitHubからダウンロード可能です。

GitHub:

KIOXIA AiSAQ™

AIが進化し続ける中、キオクシアはAIワークロードにおいて求められるスピード、効率性、拡張性を提供するストレージ・イノベーションの開発に取り組んでいます。キオクシアがGTC 2025で紹介、展示したソリューションの詳細については、プレスリリースをご覧ください。

【動画】Empowering AI – KIOXIA: Nvidia GTC 2025(1:45)
  • 記憶容量:1 MB (1メガバイト) =1,000,000 (10の6乗) バイト、1 GB (1ギガバイト) =1,000,000,000 (10の9乗) バイト、1 TB (1テラバイト) =1,000,000,000,000 (10の12乗) バイトによる算出値です。しかし、1 GB=1,073,741,824 (2の30乗) バイト、1 TB =1,099,511,627,776 (2の40乗) バイトによる算出値をドライブ容量として用いるコンピューターオペレーティングシステムでは、記載よりも少ない容量がドライブ容量として表示されます。ドライブ容量は、ファイルサイズ、フォーマット、セッティング、ソフトウェア、オペレーティングシステムおよびその他の要因で変わります。
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