3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH™」

キオクシアは、次世代ストレージアプリケーション向けに、フラッシュをベースとした製品を提供しています。35年以上前にNAND型フラッシュメモリを発明したキオクシアは、現在世界最大のフラッシュメモリサプライヤーの1つであり、その技術力を高め続けています。

ストレージの大容量化を支えるキオクシアの技術

キオクシアの3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH™」は、高性能スマートフォンやPC、SSD、データセンターなど、データ中心のアプリケーションのニーズに応えるイノベーションです。高性能、高密度、コスト効率が要求される製品に応えるため、様々な技術を最適化。その一環として、前工程のCBA(CMOS directly Bonded to Array)技術とメモリチップを積層する後工程の組立技術も導入しています。

前工程におけるCBA技術

CBAとは、CMOS回路用ウエハーとメモリセルアレイ用ウエハーをそれぞれに適した工程で製造し貼合する技術です。これにより、NAND I/O速度とビット密度向上の双方を実現すると共に、I/O速度とメモリセル信頼性のトレードオフを排除。電力効率、性能、密度、コスト効率、持続可能性を大幅に向上しました。(1)

インタビュー

2枚のウエハーを高精度に貼り合わせて高密度化 ストレージに新たな価値をもたらす3次元フラッシュメモリ

CBA技術を採用したキオクシアの「BiCS FLASH第8世代」

近年、メモリセルを“高層化”して記憶密度を高める技術の開発は、各フラッシュメモリメーカーで特に活発になっている。新しい世代のフラッシュメモリが発表されるたびに層数が増え、200層を超える製品もある。ただし、キオクシアのメモリ事業部長である井上敦史氏は、「メモリセルの“高層化”は、あくまでも大容量化や記憶密度向上の一つの方法であって、われわれは積層数の増加のみにこだわっていない」と語る。

後工程における組立技術

キオクシアは一つのメモリパッケージに、32枚の2Tbメモリチップを積層して8テラバイト(TB)という大容量フラッシュメモリの開発に成功しました。
ウエハー加工技術、材料設計やワイヤボンディング技術などの高精度な後工程技術によって大容量化を実現しています。

インタビュー

「わずか2mm」に込められた大容量フラッシュメモリの革新技術 AIの進化を後工程で支える

メモリチップ32枚を1パッケージに積層

AIの急速な普及により、フラッシュメモリではさらなる大容量化が求められている。キオクシアは、高さ2mmにも満たないパッケージに、32枚の2Tb(テラビット)メモリチップを積層し、8TB(テラバイト)という大容量フラッシュメモリの開発に成功。それを支えているのが、ウエハーを極限まで薄く削る加工技術をはじめとする、高度な後工程技術である。

BiCS FLASH™ generation 8 Enhancements (over previous generation) BiCS FLASH™ generation 8 Enhancements (over previous generation)

フラッシュメモリの技術革新

キオクシアのBiCS FLASH™ 第8世代は、垂直方向の縮小と平面方向の縮小の最適なバランスを見つけることでGB密度を効率よく高め、優れた投資効率を実現しています。

BiCS FLASH™ 技術

BiCS FLASH™は、3次元フラッシュメモリセル構造です。この立体構造により、従来の平面構造のフラッシュメモリに対して、単位面積あたりの容量を超えることができます。

特長*

平面構造のNAND型フラッシュメモリと比較し、ダイあたりメモリ容量の大容量化

書き込み・読み出し性能の高速化

隣接するメモリセル間の干渉影響を低減することによる信頼性向上

低消費電力の実現

* 平面構造のNAND型フラッシュメモリとの比較

主な用途

BiCS FLASH™ の主な用途 BiCS FLASH™ の主な用途

データセンター向け

3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH™」は、困難なデータセンターの要求に対応するように設計されています。

Dencity Per Rack Slot, Power Efficiency, IOPS/QoS

3次元フラッシュメモリの動作原理

3次元フラッシュメモリの動作原理を太陽が輝く仕組みと対比させ、わかりやすくCGで解説します。

最新のBiCS FLASH™ 技術により、メモリ容量を過去最高レベルに増強(2)

TLC(トリプルレベルセル)とQLC(クワッドレベルセル)技術

3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH™」の製品ラインアップには、3ビット/セル(TLC)と4ビット/セル(QLC)技術が存在します。QLC技術は、メモリセルごとのデータのビット数を3から4に増やすことで容量を大幅に拡大し、2テラビット(Tb)ダイを16層積層する構造で4テラバイト(TB)という大容量をシングルパッケージで実現しました。

Density and Packaging

メモリ容量増大と効率向上でリード

キオクシアは、SLCからMLCへ、MLCからTLC、そして現在はTLCからQLCを策定し開発を推進してきたメモリメーカーです。

キオクシアのQLC技術は、高密度で低コストのストレージソリューションを必要とするアプリケーションに適しています。QLCは、フットプリントを削減した高密度単一パッケージでストレージソリューションを拡張します。

  1. 前世代BiCS FLASH™ TLC製品との機能と性能の比較
  2. 2024年7月3日ニュースリリース

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