RocksDBにおいてSSDの寿命とパフォーマンスを向上させるプラグインのオープンソースソフトウェアでの公開について

複数SSD RAID構成での書き込み増幅率(WAF)を低減

  • 2025年10月10日
  • キオクシア株式会社

キオクシア株式会社は、複数SSDのRAID環境でSSDの寿命と性能を向上させるRocksDB プラグイン(機能拡張プログラム)を開発しました。昨年発表したFDP(Flexible Data Placement)対応SSDを用いた RocksDBにて、複数台SSD構成に対応した改善効果の動作展示を、米国サンノゼにて10月13日から開催されるOpen Compute Project (OCP) Global Summitで行います。

RocksDBは、生成AIやクラウドアプリケーション向けに広く採用されているデータベースソフトウェアであり、高性能な検索と効率的な履歴データの管理に最適化されています。新しいRocksDBプラグインは、4台構成のRAID 5システムにおいて、書き込み増幅率(WAF)を約46%削減し、スループットをMDRAIDの約8.22倍に引き上げます(注1)。2台構成のミラーリングシステムでは、WAFを約1/3に削減し、MDRAIDと比較して約1.45倍のスループットを達成しました(注1)。データを統合し、書き込みを連続的に行うことによって、データの断片化を防ぎ、ガベージコレクションの必要性を低減することで、性能向上を実現しています。

OCP Global Summitのキオクシアブース(A51)において、KIOXIA XD8シリーズSSDを用いたRocksDBプラグインの展示を行います。標準的なLinux™ RAIDミラーリングシステムと比較し、RocksDBプラグインを使用した2台構成のRAID 1システムで得られる性能向上とWAF削減のデモンストレーションを行います。

RocksDB プラグインはオープンソースとして2025年度中の公開を予定しています。キオクシアは、フラッシュメモリ技術、SSD制御技術およびデータ配置管理技術などの幅広い技術経験と実績を基に、今後もソフトウェアエコシステムに貢献していきます。

 

  1. 性能改善の定義については、2025 年 10 月 10 日時点のKIOXIA XD8 シリーズを用いた評価環境でのテストに基づいています。
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